久しぶりの更新となります。
突然ですが皆さんはLINE(ライン)というものをご存じでしょうか。
最近の若い方やスマートフォンを使用している方にはお馴染みかと思いますが、無料で友人と通話ができたり、友人同士でメールのような文章のやり取りができるソフト(アプリ)なのです。そのメールのやり取り(これをトークと呼びます)も、友人の間であれば皆が閲覧できるという機能があり、複数の友人同士でリアルタイムに文章で対話ができるという事で、今爆発的に流行しているのです。
で、先日テレビを見ていた際にそのLINEが紹介されており、新橋のサラリーマンの方にLINEの説明をしたところ、あるサラリーマンの方から「コミュニケーションが退化している。」という感想がありました。
最新のコミュニケーションツールを使っているのに、なぜ退化という表現をするのか疑問だったのですが、その真相はすぐに分かりました。
LINEのトークには「スタンプ」という機能があります。これは文字通り、怒ったり、笑ったり、悲しんだりといった表情や表現をしたキャラクターの事で、このキャラクターを文章中に使用する事でわざわざ文章化しなくても自身の感情を表現できるのです。つまり人間にとって大切な「言葉でのコミュニケーション」をする必要がなく、非言語コミュニケーションですべての表現が可能な訳で、これがサラリーマンが「退化」と表現した理由だったのです。
電子メールや携帯メールが普及し、要件を言葉ではなく文章で時間を気にせず伝える事が出来るようになったのは便利な事ですが、相手の表情や声のトーンを聞きながら、直接言葉で会話をしなければ相手の真意が見えない事もあると思います。現代の若者はコミュニケーション不足と揶揄されますが、それは便利になった世の中が生み出した代償なのかも知れません。相手の想いを聞き、日々支援にあたっていかねばならない我々は、相手の感情が見える温もりのあるコミュニケーションを意識していかねばと思った出来事でした。